中古・整備済み品のRTX1210を購入する際の注意点|起動に関する不具合と確認方法

RTX1210は、2014年11月27日に発売され、2021年3月末に生産終了となったヤマハのギガアクセスVPNルーターです。
発売から10年以上が経過していますが、現在でも十分に使用できるスペックを備えており、コストパフォーマンスにも優れていることから、中古市場ではRTX830と並んで根強い人気があります。
新品での入手が難しくなった現在、中古品や整備済み品を検討される方も多いのではないでしょうか。
ただし、RTX1210を中古・整備済み品で購入する場合には、この機種ならではの注意しておきたいポイントがあります。
今回は、中古・整備済み品のRTX1210を購入する際に確認しておきたいポイントをご紹介します。
1. RTX1210の一部製品には、起動できなくなる不具合があります
ヤマハは、RTX1210の一部製品について、特定の条件でファームウェア更新後に起動できなくなる可能性がある不具合を公表しています。
RTX1210を中古で購入する際に、特に確認しておきたいのが製造番号です。
対象となる製造番号は、
S4H071236~S4H086240
です。
対象製造番号の確認方法
製造番号は、本体底面のラベルから簡単に確認できます。

また、動作中の製品であれば、show environment コマンドやWeb GUIから確認することもできます。

ヤマハ公式情報では、
BootROM Ver.1.04:対策済み
BootROM Ver.1.03:対策未実施
とされています。
中古品の場合、外観や通常のファームウェアバージョンだけを見ても、この対策が実施されているかどうかは分かりません。
特に対象製造番号に該当するRTX1210を購入する場合は、不具合の対象となっていないこと、または対策済みであることを確認することをおすすめします。
なお、スマートネットワークスが販売するRTX1210については、すべて対策済みであることを確認したうえで販売しています。
2. 不具合が発生するとどのような状態になるのか
実際にこの不具合が発生してしまったRTX1210では、電源を入れると通常起動するファームウェアを選択するところまでは進みます。
しかし、本来表示されるはずのファームウェアのバージョン情報が表示されず、そのままコンソール画面の表示が止まり、先へ進まなくなります。
当時のキャプチャーは残っていませんでしたが、記憶では、下記のように本来表示されるべきRevisionが表示されない状態になっていたかと思います。

つまり、電源自体は入り、起動処理も途中までは進みますが、通常起動用のファームウェアを正常に読み込めない状態になります。
このため、中古のRTX1210を購入する際には、単に「電源が入るか」だけではなく、ファームウェアが正常に読み込まれ、最後まで起動することを確認することが重要です。
3. ファームウェアが適切に更新されているか
中古品の場合、以前の利用者が使用していた古いファームウェアのまま販売されているケースがあります。
古いファームウェアでは、不具合修正やセキュリティ対策が反映されていない可能性があるため、購入後は対応する新しいファームウェアへ更新することをおすすめします。
ただし、先ほどの対象製造番号に該当するRTX1210については、BootROMの対策状況を確認したうえでファームウェア更新を行うことが重要です。
整備済み品を購入する場合は、販売前にBootROMの確認とファームウェア更新の両方が実施されているか確認しておくと安心です。
4. 正常に初期化されているか
中古ルーターで重要なのが、以前の利用環境の設定が残っていないことです。
RTX1210には、
- インターネット接続設定
- VPN設定
- ルーティング設定
- フィルター設定
- ユーザー設定
など、多くの設定情報が保存されています。
そのため、中古品を購入する場合は、適切に初期化されていることを確認する必要があります。
単に動作するだけではなく、以前の利用者の設定情報が残っていない状態で販売されているかどうかも重要なポイントです。
5. 通電確認だけでなく、実際に通信確認がされているか
中古品では、外観がきれいでも、すべての機能が正常とは限りません。
特に確認したいのがLANポートなどの通信状態です。
長期間使用された機器では、特定のポートだけ接触状態が悪くなっているケースもあります。
そのため、
「電源が入るから動作品」
ではなく、実際にLANケーブルを接続し、通信できることまで確認されている商品を選ぶことをおすすめします。
整備済み品の場合は、どこまで動作確認を行っているのか確認しておくと安心です。
6. ファームウェア更新後に正常起動まで確認されているか
ファームウェアを更新しただけではなく、更新後に再起動し、正常に立ち上がるところまで確認されているかも重要です。
ファームウェア更新中に電源が切れるなどすると、ファームウェアが正常に書き込まれず、起動できなくなる可能性があります。
また、RTX1210には先ほど紹介したBootROMに関する固有の注意点もあります。
そのため、整備済み品では、
BootROM確認 → ファームウェア更新 → 再起動 → 正常起動確認
まで実施されている商品を選ぶと安心です。
7. 保証の有無
中古ネットワーク機器を購入する場合、保証期間も重要です。
価格が安くても、購入直後に不具合が発生した際に返品や交換ができない商品では、結果的にコストが高くなることがあります。
特に法人利用の場合は、
- 保証期間
- 初期不良時の対応
- 交換対応の可否
- 問い合わせ先
なども事前に確認しておくことをおすすめします。
8. 「中古品」と「整備済み品」の違いも確認
販売店によって「中古品」「整備済み品」「リファービッシュ品」など、さまざまな表記があります。
しかし、実際にどこまで整備されているかは販売店によって異なります。
例えば、
- 初期化
- 不具合対策済みか確認
- ファームウェア更新
- 各ポートの通信試験
- 再起動・正常起動確認
- 清掃
- 外観確認
まで実施されている商品もあれば、簡単な通電確認のみで販売されている商品もあります。
「整備済み」と書かれているだけで判断せず、具体的にどのような整備や検査を行っているのかを確認することが大切です。
まとめ
RTX1210は、生産終了から年月が経過した現在でも、性能とコストのバランスに優れ、中古市場で根強い人気のあるルーターです。
ただし、一般的な中古ルーターの確認項目に加えて、RTX1210では一部製品に起動できなくなる可能性がある不具合が存在することにも注意が必要です。
特に対象製造番号に該当するRTX1210については、不具合対策済みであることまで確認するのが理想ですが、一般の購入者が購入前にそこまで確認するのはなかなか難しいのが現実です。
そのため、RTX1210を中古で購入する場合は、単なる中古品ではなく、専門知識を持った業者によって確認・整備された整備済み品を選ぶことをおすすめします。
スマートネットワークスで販売するRTX1210は、BootROMの対策状況確認、ファームウェア更新、設定初期化、LANポートの通信確認、再起動後の正常起動確認を行ったうえで出荷しています。
このように、価格だけではなく、どこまで確認・整備されている製品なのかを確認して選ぶことが、購入後のトラブルを減らすうえで重要です。
付属品に関する注意点
中古・整備済み品では、電源コードの抜け防止金具など、欠品しやすい付属品が揃っているかも確認しておくと安心です。
付属品に関する詳しい注意点については、下記の記事も参考にしてください。
本不具合の対象製造番号やBootROMの確認方法、対策方法などの詳細については、ヤマハの公式ページをご確認ください。
ヤマハ公式:RTX1210 不具合対策のご案内
https://network.yamaha.com/support/rtx1210_boot

